「良いお殿様だったそうだけどねぇ。 信長に討たれてしまった。ここはもう三河に近いから。」

真新しいノボリが目に付いてその茂みに立ち寄りました。由緒も知らず撮影していた僕を気にかけてくれたのは初老の男性でした。

「そろそろ草を刈ってやらなきゃいかんね、この時期は伸びるのが早い。」

善意で手入れをしてるのでしょうか、この日もバケツになにやら入れての立ち話です。

「駅前だって、昔は商店街もにぎやかだったんだけどね。」

商店街は厳しいでしょうね。駅前には東浦イオンもありますしね。

「あそこも、もうダメだよ。大高のイオンにお客さんとられちゃってさ。」

また尾張にしてやられるんですね、と言って2人で苦笑い。

 

「次に来たときはうちの前に車停めなよ」と送り出されると、なるほど周りは起伏の激しい土地。城を建てるには良い立地だったようです。

坂を下れば緒川駅。駅前のイオンに寄って帰ろうかな、という仕事帰りの散策でした。