「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣を」

神話の国『出雲』

現存する12天守のひとつ松江城。別名は千鳥城。
何故に千鳥城と呼ばれるかは謎のようです。
1611年の築城当初に天守の外観を装飾する「千鳥破風(ちどりはふ)」が複数存在したことに由来するらしいとのことですが、現在の姿にその特徴が見られないという事実。そんな疑問はさて置き、2015年7月に国宝に指定されました。
松江城には過去に国宝の指定を外された経緯があり、その歴史にはいろいろ謎が多いようです。
そのひとつ…に、城を支える寄木柱の1本に♥(ハート)の木目が隠されています。
「木+目+心(♥)=想」と言うことで見つけると恋愛的に幸せ…だそうです。

★武家屋敷・小泉八雲旧居
松江城との3館共通入場券(920円)。
当時の武家の生活した部屋を外から見学できます。外から眺める分、当時の侍一家の生活を脳内再生して楽しみます。
小泉八雲旧居では、怪談「耳なし芳一」や「雪女」の作者である小泉八雲(ラフカディオ=ハーン:1850-1904)が、約5カ月間を過ごし、こよなく愛した庭を同じ目線で楽しむことが出来ます。床を背に3方に囲まれた庭の美しさと日本家屋に吹き込む風がとても気持ちが良いです。

★出雲そばと卵かけご飯
名物・出雲そば、それを3枚の重箱(割子)で食べる割子そば(930円)。
ちょっと濃い目のつゆをかけて食べます。出雲そばは殻のついたそばの実をそのまま製粉するのでそばの色は黒いですが、香りよく歯ごたえがありそばの味をそのまま感じるようで美味しいです。お店によってつゆの味が異なるのでいろいろ食べ比べできます。
おすすめは、「卵かけご飯(そばと一緒に頼んで280円)」。寝坊してホテルの朝食を食べれなかったのでそばと一緒に注文しました。醤油のかわりに割子そばの「そばつゆ」を卵に混ぜていただきます。
この卵かけご飯(雑穀米)は、出雲そばと共に食すると絶品です。

★和紙手まりと織り
江戸時代に女性たちに流行し、参勤交代の土産として各地で流行した「手まり」。
手漉き和紙を使う手まりは松江ならではで、細かな装飾がキレイです。
通常は、糸を用いて数学的に模様を組みます。写真は5色の藍染めした糸を使って柄を作っています。その複雑な柄の組み立ては凄まじすぎて理解できません。
弓浜絣・広瀬絣など山陰地方のさまざまな織り。
その幾つか、安来織りと出雲織りを見学し、藍染めの現場や若い職人さんたちが一生懸命に伝統を学んでいました。
織り機は現存の数が少なくもう作れる人がおらず、伝統を引き継ぐ人だけでなくその道具の維持も考える必要のある問題だと知りました。

★美保関灯台
島根半島の東端にある1898年に建設された山陰最古の石造灯台。
そこから眺める日本海は絶景です。
海を一望できる灯台レストランがあるので、ここは遠い場所ですが天気の良い日に訪れるのはありでしょうね。良い場所を見つけました。
その途中にあるえびす様の総本宮「美保神社」。
そして、良い匂いが漂うやきいか(500円)。
目の前で焼かれるイカ。タレを絡ませ切ることなくそのままビニール袋へ。
そこからせり出させながらガブリと頬張ります。
肉厚で噛めば噛むほど旨味が出てくるやきいかは、ウマイです。
ぜひに、防波堤に足を垂らし海を眺めながら食べましょう。
の縁結びの八重垣神社。ぜんざい発祥の地であることから「出雲ぜんざい」。ピンクの郵便ポストなど、「ご縁の国 しまね」の呼び名通りの縁ある滞在ができました。